この春に新生活を始める方にとって、そろそろ考えたいのが住まい探し。最高のスタートを切るためにも、お部屋選びは重要です。
そこで、TVや雑誌でおなじみの誠不動産代表 鈴木誠氏をお迎えし、お部屋選びのヒントをお聞きしました。
誠不動産は、業界の常識を打破する「リアル正直不動産」と呼ばれ、鈴木氏はテレビドラマの監修も手掛けるマルチな活躍で知られています。
内見数のべ2万件を超える物件選びのプロが考える、幸せな賃貸住まいへの道とは――。
日新火災海上保険 事業推進部デジタル事業グループ課長の塚本健太と語り合いました。
塚本:誠不動産といえば、「新規のお客さまは誠不動産のお客さまからの紹介に限る」という、完全紹介制の不動産会社として有名です。業界でも珍しい制度を採用したのはなぜですか。
鈴木:私たち不動産仲介業は、お客さまと管理会社さまの間に立っています。管理会社さまにも「このお客さまは素晴らしい方です」と自信をもってご紹介したい。どうすれば良いか考え抜き、行きついたのが完全紹介制です。万が一お客さまがトラブルを起こしてしまっても、私が責任をとれる自信があります。そのため、芸能人などプライバシーを重視される方々にも安心してご利用いただいています。
よく驚かれるのですが、私は売り上げなどの数字を追いかけません。今月の売り上げや決算も、税理士の先生にお任せしています。私の仕事は「住んだあと、楽しく幸せになっていただくこと」です。営業のイメージが強い不動産業では珍しいと思います。
幸せを見つけるヒントは、お客さまの心の中に
塚本:誠不動産の事務所には、不動産会社にありがちな物件ファイルが並んだ棚がありませんね。
鈴木:物件ファイルは過去の情報でしかなく、そこには幸せを見つけるためのヒントが隠れていません。では、どこにあるのか。お客さまの心の中にしかありません。どのようなお部屋に住んで、どのような生活を送りたいのか、徹底的にお話を伺います。初回の来店日は内見に行かずヒアリングのみで終わります。
塚本:人生をどう設計するのか、という視点でお客さまとの関係性を大事にする生命保険業界に近いかもしれませんね。私たち損害保険業界も、そのような視点を大事にしたいと考えています。
鈴木:あるいは、転職エージェントにも近いですね。契約後にどのような世界が待っているのかをリアルにお伝えすることが肝要です。
塚本:誠不動産で契約すると、アフターフォローが素晴らしいですね。
鈴木:ご契約いただくとお渡しするのがこのキーホルダーです。旅館のルームキーみたいですよね。私の携帯番号が書かれています。思いっきりダサく作りました(笑)。お客さまからはカバンのなかで見つけやすくなったと好評です。
塚本:何に使うのですか。
鈴木:寝ている時間以外は仕事をしていますので、携帯にかかってきたら電話に出ます。10年ほど前、お客さまがカギをなくされたときに、私に連絡いただくにはどうすればよいか模索していたときに思いついたアイデアです。拾った方は私にかけるか、警察に届けるじゃないですか。その結果見つかる可能性が高くなります。
鈴木:ほかにも、漫画「正直不動産」に採用されたエピソードがあります。お客さまのエアコンが壊れたときに、自宅にあった温風ファンヒーターをお届けしました。引っ越して照明を買い忘れたお客さまのために、家電量販店に走ったこともあります。近隣トラブルに立ち会うこともやりますね。
塚本:ちなみに私たちが販売している賃貸住宅入居者向けの火災保険「お部屋を借りるときの保険」にも、鈴木さんが提供されているようなサポートサービスがあります。すまいのサポート24といい、玄関カギの解錠のほか、水まわりのトラブルやエアコンのトラブルに伴う応急処置といったことまで対応しています。30分以内に終わる簡易的な作業は基本無料です。
鈴木:めちゃくちゃ良いじゃないですか。私の場合は規模に限りがありますから、全国対応できるところが良いですね。ちなみにおいくらですか。
塚本:年間3,500円からの保険料に含まれています。お部屋を借りるときの保険の無料サポートサービスです。
鈴木:すごいですね。ちなみに誠不動産のアフターフォローの費用は、仲介手数料に含まれています(笑)。
塚本:私たちも、保険という商品を通じて、賃貸住宅にお住まいのお客さまに安心して生活していただくことを願っております。そのために、保険のプロとして必要な補償をご提案しています。補償内容には、メリハリが大事です。借家人賠償は2,000万円の厚い補償とする一方、ライフスタイルによっては家財50万円の補償でも十分な場合があります。
鈴木:その心意気は不動産仲介も同じです。たしかに20歳代だと一番高い持ち物が20万円ほどのスマートフォンという方もいますよね。ライフスタイルに合わせて補償内容を見直すことは重要です。
借家人賠償は2,000万円!
賃貸住宅の保険はメリハリが大切
塚本:借家人賠償の補償は大切です。万が一火事を起こしてしまうと、賠償金を請求されたときに補償額が1,000万円では足りないことがあるからです。私たちは安心を提供している以上、万が一に備える商品のご提案にこだわっています。
鈴木:かつて家賃5万円の物件で、保険料が2万6,000円ということもありましたね。管理会社指定の保険への加入が必須でした。
塚本:最近は、保険の指定は減りつつありますか。
鈴木:絶対だめ、は減りましたね。借家人賠償が2,000万円以上の保険に加入しているのであればOKということが増えてきました。
保険は、自分で選んで加入する時代へ
塚本:賃貸物件を探す方に、最近変化はありますか。
鈴木:物件をネットで探すことが主流の時代になると、お客さまのほうが詳しいことも多いです。情報があふれるなかで、不動産仲介の役割は何か。目に見えないところからプロの視点でしっかりと見ることですね。家に関しては現地に行かないと分かりません。「ここは良くないな」という嗅覚は、私が長年にわたって培ったものです。その嗅覚で、お客さまの幸せな家探しをサポートしたいと考えています。
塚本:不動産は目に見えるものなので、五感で感じられることが多々あるのですね。一方で保険についてはサービスが目に見えにくいものですが、最近は誰かに指定されるがまま加入するのではなく、自分で選んで加入するお客さまが増えてきています。賃貸住宅入居に必要な補償をインターネットを使い比較して、自分に合った保険を考える方が増えていると思います。「お部屋を借りるときの保険」のようなネット完結型の保険は、保険料の節約にもつながることが多いです。
塚本:最後にずばり、幸せな賃貸住まいに必要不可欠なことは何でしょう?
鈴木:絶対に日当たりです。日当たりが悪い家に住んでいて、仕事もプライベートも充実している人に出会ったことがありません。引っ越しするなら、幸せな人生を歩んでいただきたい。
また、長く仲介業をやっていると、物件を内見すると色々見えてきます。隣の部屋のベランダの使い方が乱雑ではないか、灰皿が出ていないかなど、多くのチェックポイントをもっています。全てクリアして、ようやくお勧めできる物件となります。
塚本:ちなみに日新火災の「お部屋を借りるときの保険」は、日当たりを求めて引っ越しを重ねても、住所変更をネット上で手続きするだけですので安心です。しかも保険料は変わりません。
鈴木:それは珍しくないですか。
塚本:業界でも珍しいです。一般的な保険では、引っ越しの際に契約を一度解約して、改めて新住所で契約する面倒な手間が必要です。それに比べると、契約を引き続き使えるメリットは大きいです。また、1年の自動更新ですので、継続忘れも防げます。
鈴木:お客さまは、加入されている保険の内容を理解されていないことが多いです。お客さまの疑問に答えてくれる窓口があると、信頼にもつながりますね。
塚本:「お部屋を借りるときの保険」は専用のサポートデスクがあるので、ご相談にも対応できます。
賃貸住宅の手続きの際には自分で保険について考え、選ぶこともできるということを、もっと多くの人に知ってもらいたいです。
日新火災が業界に先駆けて2014年に「お部屋を借りるときの保険」を発売したのは、まさにそのような思いがあったからです。発売以来、80万件超の加入者の方にご好評いただいています。
鈴木:私も不動産を仲介した以上、大きな責任を背負っていると思っています。契約が済んだら終わりではなく、住み始めてからがスタートです。お客さまにとって幸せな家探しにつながることは、今後もずっとやりたいですね。